死の館



事故を起こしてしまった車。。。

車の外に逃げ出した2人を、雷雨が襲う。。。


持っていた懐中電灯を点けると、そこは 弟切草 のみが咲いていた・・・。

おかしなことに、他の花は枯れていた。


弟切草が生気を吸い取ってるとでも言うのか・・・。



そして2人は、弟切草に導かれ 古い館 を発見する。。。


その館の庭は、一面に 弟切草 が咲いていた。



―――弟切草の葉には黒い斑点があるという―――

―――鷹匠の兄に首をはねられた 弟の血 がついたらしい―――



―――弟切草の花言葉は―――







復讐 






館に着いた2人は、家人を探す。

しかし、生活していた痕跡はあるのだが、人の姿は見えない。


玄関には、ガラスに苔がビッシリ生えた大きな水槽と、

戦の為に作られたであろう甲冑が置いてあった。


2人は、2階から物音がするのに気が付いた。


恐る恐る階段を上り、不気味な音のする部屋の前で立ち止まる。


家人が居るのだろうか?


心を落ち着かせノックをしてみるが、返事がない。


ゆっくりとドアを開けてみる。



部屋の中は、人の居た気配はない。

机の上に置かれた古い電気スタンドが、ぼんやり赤く光っていた。

そのぼんやりとした灯りで、机の横にまた小さな机があるのが確認できた。

小さな机の上には日記帳が。


その日記帳を取ろうと近づく。


コードが足にからまり、電気スタンドが床を転がった。


ぼんやりとした灯りが、車輪を照らす。。。


(・・・車輪?)


どうやら、小さな机だと思っていたものは、

車椅子に乗った人の 膝 だったらしい。


『す、すみませんっ。。。 まさか人がいるとは思わなくて・・・。』


急いで電気スタンドを拾おうとする。


すると、奈美の冷ややかな声が聞こえた。


『謝る必要はないみたいよ・・・。』


電気スタンドで照らし出された車椅子に乗った人は、



・・・ミイラだった。